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高精度の膵臓がんの腫瘍マーカー発見とな?




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国立がん研究センター(国立がん研)は11月9日、膵がん早期診断の血液バイオマーカーを発見したと発表した。

同成果は、国立がん研 創薬臨床研究分野 本田一文 ユニット長の研究グループらによるもので、11月9日付の英オンライン科学誌「Scientific Reports」に掲載された。

同研究グループはこれまでに、血液中に存在するタンパク質「apoA2 アイソフォーム」が膵がんや膵がんリスク疾患の患者で低下することを質量分析の結果から発見・報告していたが、今回、米国国立がん研究所(NCI)との共同研究においても、健常者に比べ早期膵がん患者でapoA2 アイソフォームが低下していることが確認された。また、既存の膵がんバイオマーカーである「CA19-9」と比べて高い精度でI期、II期膵がんを検出できることも確認。この結果からNCIは、apoA2 アイソフォームが膵がんにおける信頼性の高い血液バイオマーカーになりうる可能性があると評価している。

また従来、apoA2 アイソフォーム濃度を計測するためには高価な機器を必要とする質量分析を用いた測定法しかなかったが、今回、同研究グループは、apoA2 アイソフォーム検査を実用化するために簡便な検査法の開発に取り組み、検査キット「Human APOA2 C-terminal ELISA kit(研究用試薬)」の作製に成功した。

同検査キットで国内多施設共同研究で集められた膵がんを含む消化器疾患患者と健常者の血液検体を測定し、その判別性能を検討したところ、CA19-9に比べ、より高精度に早期膵がんを検出できたという。また、CA19-9が反応しない膵管内乳頭粘液性腫瘍や慢性膵炎などの膵がんリスク疾患も高い精度で検出。さらにapoA2 アイソフォームとCA19-9との組み合わせにより、早期膵がんの検出率はさらに向上した。

今後、国立がん研と神戸大学などが協力し「apoA2 アイソフォームを用いた膵がん模擬検診」が開始予定。この模擬検診を含めたさらなる研究により、apoA2 アイソフォームの検査が本当に早期膵がんや膵がんリスク疾患を適切にスクリーニングでき、検診に実用化できるかどうかを確認していくという。また、同検査キットは研究用試薬であるため、体外診断薬としての承認を得ることも目指していく。」

(引用終わり)




おおお、イマイチあてにならないCA19-9より相当精度高そうやな。しかもステージ1、ステージ2でも高確率で検出出来るってか。(問題は慢性膵炎でも検出って部分やな。ガンとの違いをどうやって見極めるのか?この数値が基準値越えてた場合はERCPという地獄の検査受けさせられるんやろうか?もしくは私がやってるMRCPやEUSで済むのかな?何にせよガンの王様と形容される膵臓がんもステージ1で見つかった場合は5年生存率が57%と、半分以上の人は5年以上生きられるわけやからな。)

兎に角この発見は大きい。今後ともに血液検査で様々ながんが初期で見つけられるような時代が来ることを望む。


by Vischo | 2015-11-16 03:02 | 病気、病院

写真が趣味のはずでしたがここ数年殆ど撮らず、最近多少復帰。持病多くまあまあ鬱。別名はアヒルです。よろしこ。


by アヒル